「また怒ってしまった…」「あんな言い方しなければよかった…」
子育てのなかで、つい感情的になって怒鳴ってしまったあと、自己嫌悪に陥ることはありませんか?
実は、多くの親御さんが同じように悩んでいます。
この記事では、怒ってしまったあとでも関係を回復し、親子の絆を深めていくための“リカバリー術”をお伝えします。
怒ってしまうこともある。まずは自分を責めすぎない
子どもが言うことを聞かないとき、何度言っても繰り返すとき…。
ついイライラが爆発して、怒鳴ってしまうこともありますよね。
「親なら冷静でいなきゃ」「こんな自分はダメだ」と責めてしまう気持ちもわかります。
しかし、親だって一人の人間です。疲れていたり、余裕がなかったりすれば感情的にもなります。
大事なのは、そのあとどうするか。
怒ってしまったこと自体よりも、その後の対応で親子の関係は大きく変わっていきます。
リカバリーの第一歩は「感情を整理すること」
まずは落ち着いて、自分の感情と向き合ってみましょう。
感情に任せただけの、よほど理不尽な怒り方でない限り、「怒ること=ダメなこと」ではないです。
怒った自分を否定せず、冷静に「感情を言葉にする」ことが回復の第一歩です。
- なぜあんなに怒ってしまったのか?
- 本当に子どもに対しての怒りだったのか?
- 他のこと(仕事・家事・疲れ)も影響していなかったか?
私たちは、「親なんだからちゃんとしなきゃ」というプレッシャーの中で頑張りすぎていることがあります。
そのプレッシャーが無意識にイライラの引き金になっていることも多いです。
感情にフタをせず、丁寧に言葉にすることが、自分を理解し、子どもに向き合うための準備になります。
子どもには素直に謝って、気持ちを伝える
怒ったあとに子どもとどう接すればいいかわからず、距離を置いてしまう親御さんも少なくありません。
子どもはとても敏感です。
怒られたこと自体よりも、「怒ったまま話してくれない」ことに不安を感じる子もいます。
そんなときは、できるだけシンプルに、素直な言葉で気持ちを伝えてみてください。
「さっきは大きな声出しちゃってごめんね。ママも疲れてて、つい怒っちゃったの」
「でも、〇〇のことが大切だからこそ、心配で言いすぎたの」
完璧な言い方でなくてもいいのです。「ごめんね」「ちゃんと話したい」という気持ちが伝われば、子どもは安心します。
親が自分の非を認め、感情をコントロールしようとしている姿は、子どもにとって何よりの手本になります。
一緒に「楽しい時間」を取り戻す
怒ったあとに関係を修復したいとき、大切なのが“いつも通りの楽しい時間”をもう一度つくることです。
- 一緒に絵本を読む
- 少しだけおやつを食べながら雑談する
- 「なぞなぞしようか」と軽い会話をふる
子どもは怒られた後、大人の様子をよく観察しています。自分が悪いとは分かっているし、謝りたいとも思っているけれど、うまくきっかけを作れずにそのまま待ってしまうというケースが多いです。
「悪いことをしたのだから謝らせたい」という場合でも、まずは、いつも通りの雰囲気をつくり、子どもが話しやすい状況になってからにしましょう。
ただ子どもの機嫌を取るだけでなく、親自身が切り替えて笑顔でいることが大切です。
小さなことでも、安心できる時間をもう一度共有することで「大丈夫なんだ」と思えるようになります。
リカバリーを支える“声かけのコツ”
怒ったあと、つい「だから〇〇しなさいって言ったでしょ」と正論を繰り返したくなるかもしれません。
しかし、その前に、子どもの気持ちを受け止める言葉があると、親子関係はグッとよくなります。
「あのとき、どんな気持ちだった?」
「どうしてそう判断したの?」
「話してくれてありがとうね」
“理解しようとする姿勢”は、正論以上に子どもの心に届きます。
子どもは「わかってもらえた」と感じると、自然と落ち着いてきます。
子どもには子どもなりの理屈や考えがあります。大人から見ると甘い考えでも、子どもなりに考えて正しいと判断した結果であるかもしれません。
まずはその考えを受け止めたうえで、自分の考えを話し、正しい道へと導いてあげましょう。
“完璧な親”より、“関係を修復できる親”へ
怒りすぎてしまったことを後悔する気持ちは、親としての愛情の証です。
でも、大切なのは「怒らないこと」より、「その後どう向き合うか」。
完璧な親なんていません。失敗もするし、感情的になることもあります。
それでも、しっかりと関係を修復しようとする姿勢が、子どもにとって一番の安心になります。
それによって、子ども自身も「親も完璧ではない」と知り、感情を扱う力を身につけていくことができます。
🐧あなたの想いは、きっと伝わっています
怒ってしまった日の夜、「あんな風に言わなきゃよかったな」と後悔することもありますよね。
でも、親の心配や反省は、少しずつ子どもに伝わっていきます。
リカバリーする力は、親子関係を育てる力でもあるのです。
どうか、自分を責めすぎず、「今日できたこと」に目を向けてみてください。
きっと、子どもの心にもそのやさしさが届いています。
コメント